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趣味性と実用性の間(ブレーキその3)

2009-05-29 Fri

カンチの効きが甘い原因のひとつがブレーキシューの品質に起因することは前回述べた。もう1つ要因がある。

カンチ・キャリパー・Vそれぞれのブレーキ調整をご自身で行なう方ならおわかりだと思うが、キャリパーとVブレーキの調整はとても合理的かつ効果的だ。構造に合わせて取付・調整するのは皆同じなのだが、調整方法が決定的に違う。

カンチ以外は微調整が可能なのだ。カンチは微調整する機構がない。

カンチはワイヤーがすべて固定接続される


取付と調整で微妙なコツや力加減が必要なのはどのブレーキでも同じ。センター出しやシューのトーイン(進行方向にハに字型に開き「鳴り」を防ぐ)など、ワザとコツをいずれも必要とする。しかしカンチが他と決定的に違うのは、効き具合を決定するワイヤーの長さの調整方法だ。カンチは器具とワイヤーが固定接続となり微調整の器具つまりアジャスターがない。

「アジャスターは必要なし、微妙な調整も固定接続ですべて対応するのが自転車組立の基本」とおっしゃる方もいるが、その考え方はブレーキ調整に関しては合理的ではないしリスキーだ。リスク回避つまり事故防止を最優先に考えるプロは、けっしてそのようなことは言わない。

ブレーキシューは減るのだ。最新製品はそうでもないのだが、品質のいい、効きのいいシューは減りが早い。シューが減ればリムとの間隔が広くなる。つまり効きにくくなる。

どれくらいで減るかといえば、極論すれば峠ひと下りで減る。もちろんこれは極論だが、品質のいいシューの機能を保持するには、たとえ街中だろうと山道だろうと、調整の対応ができなければならない。

標高 500メートルを下り、さてこれからまた 500メートルを下ろうとするとき、熟練技で機具の付け替えやシューブロックの調整をするというのはナンセンスだしリスキーだ。自転車整備は、安全こそすべてに優先することを肝に命じるべきだ。

キャリパーやVブレーキは、最低でも本体側とレバー側に微調整の機具が付いている。

キャリパーのブレーキ側のアジャスター

長い峠を下ってシューが減っていることに気が付けば、調整機具をクルクル回して簡単に微調整できる。5秒でできる。5秒でベストコンディションになる。カンチはそうはいかない。熟練しても最低5分はかかるし、それ以前にこうした調整を現場で行なうこと自体がリスキーだ。

ブレーキのレバー側にあるアジャスター

この微調整ができない仕組みが、結果的にブレーキの効きを甘くしている。微調整が面倒なのでコンディションがベストでない状態を放置する。あるいは、こともあろうに、減りの少ないシューを付ける。減りの少ないシューはズバリ効きが悪い品質の悪いシューだ。

以上、前回分も含めまとめるとこうなる。

カンチブレーキの効きは甘い。原因はカンチの構造にあるのではなく、下記の理由に拠る。

1.品質のいいブレーキシューを付けていない
2.ワイヤーの長さの微調整がやりにくい、できない

逆にこの2点を克服すれば、ブレーキとしての機能を十二分に実現できることになる。

この2点に関して、完璧な対応方法がある。それを述べよう。

(続く)

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